看護師的転職ブログ

看護師の転職に関する話題を中心に話していきます。また、私が看護師時代に感じていたことや現在の看護師についての時事ネタなどに触れていきたいです。私が病棟看護師・介護施設の看護師だった時の経験や、現在の看護師の時事ネタに関して触れていきます。

看護研究の必要性はあるのか?

私が病棟看護師として働いている時、一つの疑問が沸きました。

 

 

 

 

看護研究って必要なの?

 

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と。

 

一度でもこう思ったことがある人はいると思います。

 

 

私はこう思います。

 

 

必要とだと思う研究したい人がやればいい

 

 

と。

 

 

なぜかというと、看護研究の大半は日常の実践に応用されたり、継続されたりしないのです。

 

 

 

それって面白くないと思いませんか?

 

 

 

面白くないとやる気が出ないですし、むしろ

業務の負担になっていることが多いと思います。

 

 

普通の仕事もやりながら、研究もしなくてはいけない。係りの仕事もある、新人指導もある、学生指導もある、なんて状況は現在の看護師業界では普通にあります。

 

 

その結果、業務が終了してからの残業や休日に出勤してくるということが多いと思います。業務時間外の手当てが出たとしてもやりたくないのに、

実はボランティア勤務で行われているところが多いのが現状です。

 

 

こんなの苦痛でしかないですよね。

 

 

 

ただし、看護研究のすべてが無駄であるとは言いません。数多くの研究から有効な処置やケアが発見されたり、新しい考え方が構築される可能性を秘めています。

だから全くの無駄ではないんですよね。重要性は少し理解しているつもりです。

 

現在というか数年前から、4年生の大学が増えていて、いわゆる卒論が看護師の場合は看護研究になることがほとんどです。そうした看護研究を学んだ看護師がどんどん生まれている現状で、看護研究に対してマイナスな印象を持って一生研究はしたくない、または研究嫌いになる方も少なくないと思います。

 

 

病棟の看護師が行うのは苦痛でしかありません。中にはモチベーションが高い人がいて、なんでもこなせる尊敬できる人もいるでしょうが、みんながそうではありません。

 

 

そしておそらく大学で習うであろう統計学の知識に関して、働いてからは生かすことができていないのが現状です。

 

カイ二乗検定やマンホイットニーのU検定、t検定など様々な検定方法について学習するはずですが、そんなことを学んだとしても使うことはほとんどないのです。

 

そもそも統計ソフトのSPSSが使用できる環境が病院にあるかどうか、あっても使用する選択があまりないことが多いです。大学病院みたいな大きい病院だと使用しているかもしれませんが。

 

 

看護研究の過程が看護師のスキルアップになると言っている人がいます。ただ、興味のあることは自分から学習するので、全く興味のないことをやらされても全く意味はないと思います。

 

しかもせっかく一生懸命研究した内容も病棟内で継続されているという例は少ないでしょう。

 

 

 

もう一つ疑問があります。

 

看護研究における質的研究の意義です。これもまったくもって意味がないというつもりはありません。研究の題材によるといっても良いでしょう。

 

ただ、よく見かける看護の関わりに関する研究があったとしたら、アンケートを取って分類化してみたり、この人たちにこういう関わりをしてこういう気持ちの経過を辿ったというような内容が多く感じます。

 

果たしてこれは意味があるんでしょうか。

 

看護をする本人や家族は千差万別ですし、たとえこういう関わりが良さそうということが分かったとしても、結局のところ臨機応変に対応するしかないのでは?と思ってしまいます。

 

何十年何百年先に役立つ内容を研究したとしても多くの看護師は意味が見いだせないでしょう。少なくとも私は見いだせないです。

 

そんなの症例検討で十分だと考えます。

 

みんなが研究を好きなわけじゃないし、現状の生活費を稼げればそれで満足という人もいるのです。

 

 

 

そんなわけで私は提案をしたいです。

 

病院ごとに看護研究専門チームを設けましょう。

 

このチームは看護研究のみ行っていればお給料をもらえます。

 

スタッフが疑問に思ったことや新しいケアの有効性を証明したい場合に使用します。もちろん興味があるスタッフがいれば参入できる制度も作りましょう。

 

 そして看護研究の内容を病院のスタッフに発表をすればいいのではないでしょうか。

 

 

 

専門チームを設けることで、研究方法を網羅できますし、情報も豊富になります。彼らにやってもらいましょう。他病院間とも連携が生まれ、研究発表でより効果的な情報交換ができるのではないでしょうか。

 

 

 

 

現在、大学の教師が同じような研究の専門チームとして活動するような形をとっているところもあります。外部の講師を呼んで協力するわけですね。

 

 

ただ、臨床から離れた大学の教師が、果たして正しい研究ができるのでしょうか。

彼らは元は看護師です。働いていた時の疑問に対して研究したり、ほかの論文を読んで研究をしたりすることがほとんどでしょう。

 

研究の添削に関してもメールなどでのやり取りになり、密接な関わりができていないと感じます。

 

リアルタイムでの専門的研究は大学病院ぐらいしかできていないことが多いのです。

 

 

ですから病院に研究専門チームを置くべきです。

 

彼らは病院スタッフから定期的に研究材料を受け取ります。それをチーム内で吟味してテーマを選定していきます。5~10人ぐらいで構成され、年にできる範囲内での研究を行います。看護師不足がうたわれる中で、研究チームなんてできないよ!というところもあるでしょう。でもそれなら研究なんてやらなきゃいいじゃん。というのが私の考えです。意味のない100の研究よりも意味のある10の研究の方がよっぽど信頼性もあるし、今後の看護に生かすことができると考えます。

 

そして研究を専門的に選んだ看護師は、今後より高度な研究を目指せると思います。

そこには新たな専門看護師としての道もあっていいかもしれませんね。大学の先生は研究を行っていますが、結局リアルタイムでの研究ではないですし、教育という重要な仕事が大前提ですからね。

 

そして高度な研究を目指した彼らは、よりグローバルな研究へと移行できるはずです。看護師で英語のリーディングができる人はそこまで多くないでしょうが、専門看護師の資格項目に最低限の英語リーディングを加えれば、今ならグーグルで翻訳もできる時代ですから、各国の看護との比較や検討ができるのではないでしょうか。

 

 

医師を見ていればわかりますよね。医師は英文を読める人が多いですから、もうすでにグローバル化しているわけです。そしてDrの研究には質的研究より量的研究、つまり、こういう治療方法を何人に試したら、こういう結果が得られた、というように明確な目標があります。看護の場合、こういうケアをしたらこの人はうまくいった、他の人に試してみる価値はある、で終了してしまうことが多いです。そもそも看護って正解がないという場合のほうが多いのに、結果が見えているのにいちいち言語化して、私たちのケアは間違っていなかったよね?とただ確認しているだけのようなことが多いです。

こんなのは症例検討会でもすればいいんです。

 

 

 

つまり結論を言うと、

 

看護研究は必要だが、看護研究に対してモチベーションがある人、しかるべき知識を持った人がするべき

 

です。

 

もうお気づきの人はいると思いますが、私自身は意味のある研究は好きです。

自分の興味のある分野で何かの役に立つという明確な目標があるとモチベーションは上がり、自分から行動したくなります。

 

 

でも現に看護研究は病院看護師の各部署で無作為に決められます。大体新卒から5年目くらいに一度は経験させられるのです。意味のある研究を提案しても却下される例もあります。意欲がある人はいいですが、あまり興味がない人もいるのに。

 

看護師不足の今の現状、無意味だったり興味のない看護研究をやることこそ無駄ではないでしょうか。

 

看護研究とは別にTQM活動なんてものもあったりします。こっちのほうがよりラフで楽しみながら業務改善ができるので、一般病棟におすすめできます。

 

看護研究を含め、多数の業務で病院が嫌になって辞めたくなる人もいるでしょう。

 

そうした人は辞めるのも選択の一つだと伝えたいです。

 

もしそういう気持ちでつらい日々を送っている人がいたら、私の体験談を今後公開するので読んでみてください。

 

 

 

 

 いかがでしたでしょうか。同感!という人もいればあほか!という人もいるでしょうね。あくまでも私個人の考えです。